今年10月、都内の住宅で火災が発生した。家を埋め尽くしていた莫大なゴミにロウソクの火が引火したとみられている。1人暮らしの住人は死亡。焼け跡には、亡くなった住人が20年にわたりため続けてきた10トンをこえるゴミが残された。捨てるのはもったいないとあらゆるものをため込んできたという。 いわゆる「ゴミ屋敷」だったこの家。悪臭と害虫は長年、近所の人たちを悩ませてきた。ゴミを撤去することは容易ではない。「これはゴミではない」と主張されれば、私有地にある「財産」となってしまうためだ。近所の人たちも行政もどうすることも出来ない状態が続いていた。 いま、全国でこうしたゴミ屋敷を巡るトラブルが多発している。いったいその背景には何があるのか。「追跡!AtoZ」では取材班を立ち上げ、実態を追った。