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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (24)

  • 江戸時代の古典籍に記録が残る史上最大の磁気嵐

    江戸時代の日記や文献に残された記述から、1770年に京都で観測された巨大なオーロラを発生させた磁気嵐が史上最大規模であったことが推定された。 【2017年9月22日 国立極地研究所】 太陽で爆発が起こると、太陽磁場と共に大量のプラズマが放出され、それが地球に到達すると、地球の磁場が一時的に減少して「磁気嵐」が起こる。大きな磁気嵐の場合、極域だけでなく低緯度でもオーロラが見られるようになり、1859年9月に発生した観測史上最大の磁気嵐「キャリントン・イベント」の際には、青森県や和歌山県でもオーロラが見られたという記録が残っている。 キャリントン・イベント以前にも、日国内におけるオーロラ観測の記録がある。古くは藤原定家の日記『明月記』に記されたもので、1204年の京都で1週間のうちに何度もオーロラが見られたと記述されている。また、古典籍『星解』には山から放射状に吹き出すような形のオーロラが描

    江戸時代の古典籍に記録が残る史上最大の磁気嵐
  • 衛星「エンケラドス」周囲に大量のメタノール

    地上からの観測としては初めて、土星の衛星「エンケラドス」の周囲でメタノールが検出され、エンケラドスから噴出して宇宙空間へ飛び出した物質が複雑な化学変化を起こしている可能性が示された。 【2017年7月7日 RAS】 土星の衛星「エンケラドス」の南極には大きなひび割れが存在し、そこから蒸気や氷の結晶が噴出している。蒸気や氷の供給源は地下に存在する海だと考えられている。また、噴出した氷の粒や塵によって、土星の環のうち外から2番目にあるE環が形成されている。 土星のE環とエンケラドス(提供:NASA / JPL-Caltech / Space Science Institute) 土星探査機「カッシーニ」はエンケラドスの噴出の中を飛行し、メタノールをはじめとする有機分子を検出してきた。そして、最近の研究から、地球の海とエンケラドスの噴出には同程度の量のメタノールが存在することが明らかになった。

    衛星「エンケラドス」周囲に大量のメタノール
  • 土星の200倍、巨大な環を持つ系外惑星

    430光年彼方の系外惑星が、土星の200倍という巨大な環をまとっていることが明らかになった。さらにその中では地球に匹敵する大型衛星も作られつつあるかもしれないという。 【2015年1月27日 ロチェスター大学】 2012年、ケンタウルス座の方向約430光年彼方の若い恒星J1407(1SWASP J140747.93-394542.6)に、土星のような環を持った惑星が見つかった。恒星の手前を惑星が通過する「トランジット現象」の観測データを調べたオランダとアメリカの研究チームが、2007年に57日間にわたって惑星の環によるとみられる複数回の減光が起こっていることをつきとめたのだ。 J1407bの巨大な環(イメージ図提供:Ron Miller) 研究チームによる新たな解析から、この惑星J1407bの環の巨大さが明らかになってきた。J1407bは木星の10~40倍の質量と考えられ、30個以上も重な

    土星の200倍、巨大な環を持つ系外惑星
  • 鉄が見つからなかった星は宇宙初期のブラックホール生成の痕跡

    【2014年9月25日 カブリIPMU】 最近見つかった極端に鉄の割合が低い星について、理論計算の結果、宇宙で最初にできた初代星の超新星爆発で放出された元素から誕生したことが明らかになった。その特異な元素組成は、太陽の数十倍の質量をもつ初代星が超新星爆発を起こしてブラックホールになる時に放出する元素組成にひじょうに近いこともわかった。 極端に鉄の割合が低い星「SMSS J0313-6708」。1989年にアングロ・オーストラリアン天文台 (AAO)の望遠鏡で撮影された画像。クリックで拡大(提供:CAI/Paris - provided by CDS image server, Aladin: Bonnarel F.,et al. Astron. Astrophys., Suppl. Ser., 143, 33-40 (2000)) ジェットを伴う初代星の超新星爆発のイメージ図。クリックで拡

    鉄が見つからなかった星は宇宙初期のブラックホール生成の痕跡
  • ISS搭載のX線観測装置MAXIが見た新星爆発の瞬間

    【2013年11月14日 理化学研究所】 国際宇宙ステーションの観測装置「MAXI」によって観測されたきわめて明るいX線放射が、ひじょうに重い白色矮星の爆発直後の「火の玉」であることがわかった。「火の玉」からの軟X線閃光の観測は史上初となる。 MAXI J0158-744の爆発の瞬間。1時間半後にはすでに検出できないほど暗くなっていた。クリックで拡大(提供:発表資料より。以下同) MAXI J0158-744と通常の白色矮星爆発との比較図。クリックで拡大 2011年11月にMAXIが発見したX線新星(MAXI J0158-744)は、約22万光年彼方の小マゼラン雲で起こった新星爆発だ。新星爆発とは、白色矮星(恒星の燃えかす)の表面にたまったガスが核融合爆発を起こす現象で、この天体は通常の新星爆発時の約100倍の明るさの軟X線(エネルギーの低いX線)を放射していた。 理化学研究所などの共同研

  • 21日夜に「SOLiVE」でオリオン座流星群を生中継

    【2013年10月18日 ウェザーニューズ/アストロアーツ】 24時間ライブ放送番組「SOLiVE24」では、オリオン座流星群の特別番組を21日夜に放送、全国7か所からの状況をリアルタイムに中継する予定だ。 24時間ライブ放送番組「SOLiVE24」(株式会社ウェザーニューズ)では、10月21日ごろピークとなるオリオン座流星群の特別番組を放送予定だ。21日午後11時〜翌22日午前1時まで、観測に適すると予想される全国7か所からリアルタイムに流星の状況をレポートする。視聴方法は以下のとおり。 ウェブサイト「ウェザーニュース オリオン座流星群」 21日夜10時になると流星特設サイトに切り替え、それまでは21日夜の天気予報を表示 スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」SOLiVE24 Ch. テレビ:BS 910Ch 番組では中継の様子だけでなく、チャット機能を利用して視聴者と共に流星を

  • 火星大気にメタンはない キュリオシティが現地調査

    【2013年9月20日 NASA】 従来火星大気に含まれるとされてきたメタンガスが、探査車「キュリオシティ」による測定では検出されていない。信頼性の高い現地調査の結果は、火星の生命探しに新たな展開をもたらしそうだ。 「キュリオシティ」が9月13日に撮影した火星の風景。9月中はこの地で探査を行っている。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS) 「キュリオシティ」に搭載された大気分析測定器。精密な測定をもってしてもメタンは検出されていない。クリックで拡大(提供:NASA) 太陽系でもっともありふれた炭化水素であるメタン(CH4)は、生命の存在を探る一定のめやすとして火星大気での測定が行われてきた(注)。 地上や火星周回機からの観測から、火星大気のメタンはもっとも濃いところで45ppb(参考:1ppb=0.0000001%)という値が出ており、火星の生命活動を示唆する兆

  • 「チャンドラ」がブラックホールに落ち込むガスを初めて撮影

    【2011年8月1日 Chandra Photo Album / NASA】 NASAのX線天文衛星「チャンドラ」が、銀河の中心にあるブラックホールにガスが落ち込んでいる様子を初めて観測した。この観測から、ブラックホールがどのように成長するのか、強い重力の中で物質がどのようにふるまうかという基的な問題の理解が進むと期待される。 NGC 3115のX線と可視光線の合成画像。青色が「チャンドラ」によるX線画像、金色がヨーロッパ南天天文台の大型望遠鏡による可視光画像。クリックで拡大(提供:X-ray: NASA/CXC/Univ. of Alabama/K.Wong et al, Optical: ESO/VLT) これまでの多くの観測から、塵のようなものがブラックホールに落ち込んでいる様子は確認できていたが、高温のガスが落ち込んでいる様子は確認されていなかった。NASAのX線天文衛星「チャン

  • 10倍になったすばるの視力で見えた重力レンズ銀河

    【2011年7月8日 すばる望遠鏡/国立天文台メールニュース No.43】 ハワイにあるすばる望遠鏡の、レーザーガイド星生成装置と大気のゆらぎを補正する装置とを統合した観測システムが完成し、クリアに観測できる空の領域が大幅に拡がった。遠方クエーサーなどの観測で威力を発揮することが期待され、今月2日に起こったトラブルからの早期復旧が待たれる。 すばる望遠鏡からレーザービームが照射されている様子。レーザー光を利用して高さ90kmの大気中で光る人工的なガイド星を作る。クリックで拡大(撮影:国立天文台ハワイ観測所Daniel Birchall氏) レーザーガイド星補償光学装置を用いて撮影された画像では、二重クエーサーがはっきりと分離され、さらにその間に重力レンズ効果を引き起こしている銀河が初めて直接検出された。クリックで詳細拡大(提供:国立天文台) すばる望遠鏡に搭載される「レーザーガイド星補償光

  • 中性子星が超流動体の核を持つ証拠を発見

    【2011年2月24日 Chandra X-ray Observatory】 チャンドラX線天文衛星の観測から、超新星残骸「カシオペヤ座A」にある中性子星の温度が急激に低下していることがわかった。中性子星の中心核が超流動体であるという初めての証拠であり、高密度状態における核相互作用への理解を深める一歩となる。 チャンドラのX線データ(赤・緑)とハッブル宇宙望遠鏡の可視光データ(黄)を合成したカシオペヤ座Aの画像。中心に中性子星が見える。拡大した想像図には、中性子星の外殻と中心核、ニュートリノの放出(青)が描かれている。(提供:X-ray: NASA/CXC/xx; Optical: NASA/STScI; Illustration: NASA/CXC/M.Weiss) 地球から11,000光年先にある「カシオペヤ座A」は、超新星爆発から330年経った超新星残骸だ。大きく広がった残骸の中心に

  • 超巨大ブラックホールが誕生寸前?わずか500年後

    超巨大ブラックホールが誕生寸前?わずか500年後 【2010年12月2日 国立天文台】 超巨大銀河の中心核にある2つのブラックホールが、あとわずか500年で衝突する可能性があることがわかった。国立天文台の研究グループが明らかにした。 巨大電波銀河「3C 66B」。青色は可視光、赤色は銀河が放射する電波を表す。中心の明るい部分にブラックホール連星が存在する(提供:米国国立電波天文台(NRAO/AUI)) 接近する2つのブラックホールのイメージ図。クリックで拡大(提供:国立天文台) 国立天文台の井口聖(いぐちさとる)准教授らの研究グループが、超巨大銀河の中心核にある2つのブラックホールがあとわずか500年で衝突する見込みであることを明らかにした。 この巨大楕円銀河「3C 66B」はアンドロメダ座の方向約2.8億光年先にあり、その中心にある双子のブラックホール(ブラックホール連星)は同研究グルー

  • 渦巻銀河の輝きは、棒状構造によって失われる?

    渦巻銀河の輝きは、棒状構造によって失われる? 【2010年11月15日 RAS】 国際的な研究チームが、ボランティア参加型の銀河分類プロジェクト「The Galaxy Zoo 2」のデータを利用して、多くの渦巻銀河に見られる棒状構造が星形成を止める役割を担っているのではないかという研究成果を発表した。 (左)赤い棒渦巻銀河SDSS J083051.86+425544.8、(右)青い普通の渦巻銀河SDSS J151132.83+093645.0。クリックで拡大(提供:SDSS) ハッブル宇宙望遠鏡によるNGC 1300(棒渦巻銀河の一例)。クリックで拡大(提供:NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)) 宇宙に存在する恒星のほとんどは銀河に存在しており、1つの銀河に存在する星の数は数億から1000億個にのぼる。そんな星の集まりで

  • 宇宙で最初に誕生した超巨大ブラックホールを再現

    宇宙で最初に誕生した超巨大ブラックホールを再現 【2010年8月31日 Ohio State University】 ビッグバンからたった10億年ほどしか経っていない宇宙で起きた巨大な銀河同士の衝突・合体によって、超巨大ブラックホールが誕生したことが、コンピュータ・シミュレーションで示された。 超巨大ブラックホール形成のコンピュータ・シミュレーションのハイライトシーンを集めたもの。各画像中、左上の数字は時間を表す(例:0.10 Gyr=1億年目)。クリックで拡大(提供:Ohio State University) この宇宙の年齢は約140億歳と考えられている。米・オハイオ州立大学の研究者Stelios Kazantzidis氏らの研究チームがコンピュータ・シミュレーションを行い、ビッグバンから最初の数十億年間における銀河とブラックホールの進化を再現した。 シミュレーションでは、大質量星ばか

  • 故郷を離れ300光年以上を旅した星

    故郷を離れ300光年以上を旅した星 【2010年5月19日 HubbleSite】 ハッブル宇宙望遠鏡が、生まれ故郷である星団からはじき飛ばされて300光年以上も移動したと思われる星をとらえた。星がひしめく巨大な星団では、大質量星どうしの重力の働きでこのような現象が引き起こされると予測されていたが、それを裏付ける証拠が観測で得られたのは初めてのことだ。 (左)かじき座30星雲中の星団R136、(右下)はじき飛ばされた大質量星。クリックで拡大(提供:NASA, ESA, C. Evans (Royal Observatory Edinburgh), N. Walborn (STScI), and ESO) 連星(A・B)に別の星(C)が接近したために、(A)がはじき飛ばされるようすを示したイラスト。クリックで拡大(提供:Illustration Credit: NASA, ESA, and

  • 銀河から放り出された超巨大ブラックホールを発見か

    銀河から放り出された超巨大ブラックホールを発見か 【2010年5月13日 RAS/SRON】 銀河から高速で遠ざかる、超巨大ブラックホールと思われる天体が発見された。このブラックホールは、より小さなブラックホール同士が合体して形成されたあと、これまでの住処から放り出されてしまったようだ。 わたしたちの天の川銀河をはじめ、多くの銀河の中心には超巨大ブラックホールが存在している。活動するブラックホールでは、その中心に向かって物質が落ち込みながら激しく熱せられるために、周囲から強いX線が放射される。そのようなブラックホールが潜む銀河の中心をX線で観測すると、ちりやガスなどを見通して、ブラックホールの周辺領域とブラックホールの存在を明るい点としてとらえることができる。 オランダ・ユトレヒト大学の大学生Marianne Heida氏は、オランダ宇宙研究機関(SRON;Netherlands Inst

  • タイタンの内部は、岩と氷の混ざったシャーベット

    タイタンの内部は、岩と氷の混ざったシャーベット 【2010年3月19日 JPL】 土星探査機カッシーニによる観測から、土星の衛星タイタンの内部は、岩石と氷の混じったシャーベット状であることが明らかとなった。 タイタンの内部構造の想像図。グレーが氷の層、青色が存在する可能性のある地下の海、濃いグレーが岩と氷の混じった層。クリックで拡大(提供:NASA/JPL) NASAの土星探査機カッシーニは、2006年2月から2008年7月までにタイタンへの接近通過を4回行った。 その際に、タイタンの重力によって引っぱられるなどして生じたカッシーニの飛行速度のわずかな変化が精密に計測され、タイタンの重力場が算出された。 その重力場をもとにタイタンの内部構造が示され、表面から深さ500kmあたりまでが岩石を含まない氷の層で、さらにその先に氷と岩石の混じった層が存在することがわかった。 水星、金星、さらに木星

  • 中心星に落下する運命の系外惑星

    中心星に落下する運命の系外惑星 【2009年9月1日 University of St Andrews】 イギリスの系外惑星観測チームWASPが、恒星にとても近く、やがて中心星に向かって落ち込む運命にある系外惑星を発見した。 中心星WASP-18と惑星WASP-18bの想像図。クリックで拡大(提供:University of St Andrewsのリリースページの動画から切り出した静止画) 地球から1,000光年離れた恒星のまわりに、質量が木星の10倍ほどのガス惑星WASP-18bが発見された。WASP-18bの軌道は中心星にとても近く、英・セント・アンドリューズ大学の研究者によると、早ければ約50万年で惑星は中心星に向かって落下してしまうと計算されている。 地球と月の場合、月の公転速度は地球の自転速度よりかなり遅い。そのため、月が地球の回転エネルギーをもらい、地球の自転速度は除々に遅くな

  • 軌道を逆走する系外惑星WASP-17b

    軌道を逆走する系外惑星WASP-17b 【2009年8月14日 STFC】 8月12日、イギリスの系外惑星観測チームWASPが、さそり座の方向約1000光年先にある恒星WASP-17のまわりを通常とは逆方向に公転する系外惑星を発見したと発表した。惑星系の形成と進化の過程を知るうえで大きな手がかりとなりそうだ。 惑星は恒星のまわりを渦巻くガスやちりの雲から生まれるため、恒星の自転と同じ向きに公転するのが普通だ(太陽系の8個の惑星もそうである)。だが今回、英・キール大学のDavid Anderson氏とスイス・ジュネーブ天文台のAmaury Triaud氏が発見した系外惑星WASP-17bは、恒星の自転方向とは逆に回る前代未聞の「逆走惑星」らしい。生まれたばかりのころに、軌道上で他の惑星とニアミスを起こした結果によるものとみられる。 「形成初期の惑星系は、衝突やニアミスが多く、いわば交通整理が

  • 2009年8月15日 木星がやぎ座で衝

    やぎ座の尾のあたりにある木星が、8月15日に太陽の反対側にやってきて衝となる。この時季、木星は一晩中見えているが、木星の自転周期はわずか10時間ほどなので、一晩の間に縞模様や大赤斑などの見え方が変わるようすがわかるだろう。また、ガリレオ衛星の動きを追うのも面白い。近くにある海王星も忘れずに見ておこう。 関連リンク 【特集】木星とガリレオ衛星 天文の基礎知識 - これだけはおぼえておきたい! 基的な天文用語 惑星 ステラナビゲータ Ver.8 - 天文シミュレーションソフトの決定版 DVDではじめる天体観察入門 - 月や惑星の観察方法、器具の使い方をやさしく解説 天文現象の最新情報は月刊「星ナビ」でチェック この解説は「アストロガイド星空年鑑2009」より抜粋しました。 ニンテンドーDS用ソフト「星空ナビ」なら、夜空にかざすだけで星をさがすことができます。主な天文現象は、一覧から選ぶだけで

  • 地球にとてもよく似た、衛星タイタン

    地球にとてもよく似た、衛星タイタン 【2009年8月7日 IAU】 土星の衛星タイタンの環境は、地球と共通点が多い。天候や地質活動が地形を作り出すプロセスはとてもよく似ている。さらに、生命誕生の可能性を感じさせる現象も見られるようだ。 現在タイタンに見られる複雑で多様な地形は、地球もこれまでに経験してきたような風や雨、火山、そのほか地質学的なプロセスを経て形成されたようだ。タイタンの表面はクレーターが少なく年代が若く、連なる山や砂丘、湖も存在することが明らかとなっている。一方、大きく違うのは、それらの地形が、地球の南極より100度以上も低い温度下で形成された点である。 NASAのジェット推進研究所の惑星地質学者Rosaly Lopes氏は、「タイタンの表面が地球にここまで似ていることはほんとうに驚きです。太陽系内の天体の中ではもっとも地球に似ています」とコメントしている。 タイタンの北極地