このコラムについて うつは薬で治るとされています。抗うつ薬の開発により治療効果を上げているという事実と、実際にその恩恵にあずかる人がいる一方で、恩恵にあずかれず治療終結できない人がおります。どこに問題が潜んでいるかを臨床現場からみてみましょう。 この連載では「うつ病」の患者さんの治療過程における問題について、考えてみたいと思います。「うつ」がどの段階にあるかを自覚することの難しさ、難しさゆえに起こる問題があります。自己診断が作り出す「エセうつ」と「うつ」の境界をどのように理解し、対応したらいいか考えてみたいと思います。 記事一覧