左胸に憲法9条を象徴する「9」を刺しゅうした着物の古今亭菊千代さん(右)と、松元ヒロさん=東京都千代田区で(中西祥子撮影) 他国を武力で守る集団的自衛権を柱とする安全保障関連法案が参院で審議される中、落語家やコメディアンら笑いのプロが、憲法九条を守ろうと「芸人9条の会」を立ち上げた。政治的発言がタブー視されがちな芸能界だが、安保法案審議に「黙っていられない」と感じる芸人も少なくなく、落語家の古今亭菊千代さん(59)の呼びかけに約二十人が賛同した。九月五日には東京・浅草で旗揚げ公演を開く。 (神野栄子) 女性真打ち第一号の菊千代さんは、約十年前から「9」と刺しゅうを入れた着物で高座に上がるほど、九条への思い入れが強い。映画監督らでつくる「映画人九条の会」などができたのを知り、「芸人の世界にないのはおかしい」と発奮。自身のフェイスブックなどで「芸人9条の会」の結成を呼びかけた。