「今回のニケシュの件は本当に悩んで、さらに毛が抜けた」――ソフトバンクグループの孫正義氏は6月22日の定時株主総会で、前日に“電撃発表”したニケシュ・アローラ副社長の退任について、頭に手をやりながらこう話した。 孫社長はアローラ氏を後継者に指名しており、来年にも社長の座を譲るつもりだったが、最近になって考えを変え、「あと5~10年」は社長を続投することに決めたという。 退任の背景に2人の確執があるとも報じられる中、孫社長はアローラ氏へのいたわりの言葉を繰り返し、アローラ氏も孫社長への感謝を述べるなど、「円満退任」をアピールした。 アローラ氏は、米Googleで上級副社長兼CBO(最高事業責任者)を務め、2014年にソフトバンク(当時)に入社。15年からは代表取締役副社長として各国でM&Aを推進したほか、中国Allibabaや米Supercell株式の売却も主導した。同氏は「数年のうち」にソ