昔々、僕がまだ20代前半の頃。先輩に、 「俺は一番最後まで職場に残ることをノルマとしている」 とことあるごとに豪語する人がいて、絶対こいつと同じ職場はイヤだなと思ってはいたものの、まあ社会人としてそれはそれで一つの立派な生き方なのかなと思い、敬意を表して「残業マスター」と呼んでいた。確かに、会社内でもそこそこ評価されていたように思う。 >>29歳の働く君へ・記事一覧 「仕事の質」への意識が弱くなる日本型雇用 ところが10年経ってみると、残業マスターはどこからどう見ても普通のおじさんになっていて驚いた。むしろその人だけ全然進歩していないから、相対的に人材価値は下がっていると思われる。 いったい、かつて(ちょこっとだけど)輝いていた彼はどこへ消えてしまったのか。 とはいえ、こうなってしまった理由そのものははっきりしている。仕事の量だけを意識するあまり、恐らく一度として「仕事の質」といった点を考
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