成城こばやし動物病院の小林元郎院長の元には日々、さまざまな猫たちがケアを求めてやってくる=東京都世田谷区(撮影/山本倫子、撮影協力/成城こばやし動物病院)この記事の写真をすべて見る 「腎臓病で来院する高齢ネコは多いですね」と小林院長(撮影/山本倫子、撮影協力/成城こばやし動物病院) 愛猫が健康でいることは、飼い主の心の安寧にも欠かせない(撮影/山本倫子、撮影協力/成城こばやし動物病院) 飛躍する腎臓病治療、再生医療・細胞治療一緒に暮らす猫や犬は家族だ。そんな思いは、ペット医療をとてつもない領域に押し上げている。最先端医療研究の現場を訪ねた。 * * * 「3年後に猫の寿命は倍近くに延びます」 東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授は淀みなく言い切った。穏やかだった研究室の空気がにわかに張り詰めていく。息をのむ記者に宮崎教授は、「飼育猫は今、15歳前後で死んでいきますから、30歳程度まで