その理由は、私たちが使っている通信システムが非常に品質が高く使い勝手が良い半面、災害などで何らかの不具合が生じた場合には、システム全体がダウンしやすいという特徴があるからだ。 例えば、電話や携帯電話の基地局が被害を受けてしまうと一切情報をやり取りすることができなくなる。また基地局がかろうじて被害を免れても一度に大量のアクセスがあるとやはり通信ができなってしまう。 こうした状況を何とか改善できないものか。 必要は発明の母と言えるのだろう。世界でも地震や台風などの災害が特に多い日本だからこその、新しい通信システムが生まれようとしている。 トヨタ自動車の子会社であるトヨタIT開発センター(本社東京都港区)と総務省、そして総務省傘下の研究機関であるNICTが共同で、テレビ放送の空きチャンネルを使って災害時にも通信が可能になるシステムを開発したのだ。 実用化されれば、大きな被害を受けて電話や携帯電話