福岡市博多区の山王公園の地下。神殿のような空間は、市民生活を守る調整池だ(ツタエルドボク研究分科会提供) ご存じだろうか? 福岡市博多区の山王公園の地下に、まるで神殿のような異空間が存在することを。ゲリラ豪雨など都市災害の脅威から、市民の暮らしを守るために造られた調整池だ。普段は「関係者以外立ち入り禁止」の場所で3月14日、小学生を対象に見学会が開かれる。世界的に評価が高い日本の土木技術に触れてもらうのが狙いだ。 見学会は題して「潜入せよ! いのちをまもる謎の地下神殿」。参加者はヘッドライトを着けて地下空間を目指す。水害のとき以外は空の調整池の容量は約1・5万トン。最大で25メートルプール約50杯分の雨水をためることができる。見学会では、コンクリートの強度実験などにも挑戦する。 企画したのは「ツタエルドボク(伝える土木)研究分科会」。行政や民間、大学などの土木関係者でつくる九州橋梁(きょう