経済同友会の小林喜光代表幹事は29日の記者会見で、安倍晋三首相が「新3本の矢」で掲げた、名目国内総生産(GDP)を600兆円に拡大する目標について、「あり得ない数値だ。政治的メッセージとしか思えない」と実現性に疑問を示した。 「新3本の矢」について、「安倍政権がまた経済をメインにやっていくというメッセージは大いに歓迎だ」と一定の理解は示しつつ、GDPを490兆円余(2014年度)から600兆円に増やす目標は、名目で年3%超の経済成長が前提になるとして、「とてもコミットできる数値ではない」と突き放した。 「日本に投資をしても将来(性)があると、経営者が納得できる場をつくるのが政治の一番のポイントだ」と注文も付けた。(小林豪)