[ 事件 index / 無限回廊 top page ] 全日空機ハイジャック事件 【 事件発生 】 1999年(平成11年)7月23日午前11時21分ころ、羽田発新千歳行き全日空061便、ボーイング747−400D型機が定刻より26分遅れて離陸した。長島直之機長(51歳)と古賀和幸副操縦士(当時34歳)の2人の運航乗務員、12人の客室乗務員、492人の乗客、それに11人のデッドヘッド・クルー(便乗乗務員)の計517人を乗せていた。 その乗客の中に縁なしメガネをかけグレーの縦じまの背広に身を包み白い手袋をはめた西沢裕司(当時28歳)の姿があった。 午前11時23分ころ、房総半島上空で、西沢はシートベルトをはずして立ち上がると、手提げバッグから刃渡り19センチの包丁の箱を取り出し、2階客席の中央付近に並んで着席している2人の客席乗務員に近づいた。 「離陸中ですから席に戻ってくださ