5月某日、ある検体を入手しました。この時点ではマルウェアなのかどうかは不明でしたが、様々なツール(VirusTotal、サンドボックス、IDA Proなど)の解析の結果は壊れているファイルとなっており、正しい解析結果が得られませんでした。そのため、手動で解析することになりました。 その解析の流れと結果を書きます。 ■バイナリエディタで目grep まずはファイルタイプの調査から開始しました。 図1、バイナリエディタ 見ての通り、PEファイルです。ただし、後半部分に白い線がたくさん入っていたり(NULLバイトが連なっている)、中盤が赤い(ASCIIコードが多い)割には意味のありそうな文字列は見当たらなかったりと難読化、暗号化が施されているPEファイルではないかと推測しました。 ちなみにVirusTotalにアップロードした結果、検出率は5/52と低めで、ここでもファイルが壊れている旨の検知結果
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