東京に駐在する外国メディア特派員らの目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。韓国、フランス、英国、バングラデシュ、シンガポールの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第98回は英誌エコノミストのデイビッド・マックニール元東京特派員が、多くの移民がやって来る母国アイルランドの小さな町を紹介し、日本の難民政策についての考えをつづった。 私はアイルランド共和国の小さな町クローンズで育った。首都ダブリンから北西約120キロ、英国領北アイルランドとの国境にほど近い、美しく、そして少し雑多な町だ。 かつてこの町に住む外国人といえば、中華料理店を経営する中華系の店主とその家族ら片手で数えられるほどだったが、今では町の人口の半分程度がアイルランド国外から移住してきた人たちだ。 エジプトや…