原油在庫積み上がりの懸念、一方でガソリン在庫減少も 原油価格の軟調地合いが続いている。米テキサス州沿岸部を8月25日に大型ハリケーン「ハービー」が直撃したことで、原油市場への影響が懸念されたが、いまのところ、市場の反応は限定的だ。ハリケーンの影響で多くの米国の原油処理施設が停止しているが、燃料の生産が落ち込むことで、原油在庫が一段と積み上がるとの観測が原油の上値を抑えている。しかも、新たなハリケーン「イルマ」が米本土に接近中で、米フロリダ州などが非常事態を宣言した。 「イルマ」は最も勢力の強い「カテゴリー5」に発達している。米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、イルマは10日にフロリダ州の南を通過してメキシコ湾に到達すると予想されている。再び「ハービー」と同様の事態が発生する可能性もあるだけに、その動向には注意が必要だ。 一方、製油所の停止でガソリン生産が減少し、在庫も減少するとの見