69式空対空誘導弾(ろくきゅうしきくうたいくうゆうどうだん)は、航空自衛隊が装備していた空対空ミサイル。別称はAAM-1[1][2]。製造者は三菱重工業[3][注 1]。 航空自衛隊では、アメリカ合衆国からの対外有償軍事援助 (FMS) によってAIM-9B サイドワインダーを取得し、F-104戦闘機に搭載していた[3]。一方、防衛庁の技術研究所(当時)では、昭和31年度から空対空ミサイルについての部内研究および部分試作に着手し、昭和33年度からは委託技術調査も行っていた。そして昭和36年度には、航空自衛隊の要求を踏まえて研究開発構想が定められ、まずAIM-9Bと同等の性能を目標とした赤外線追尾方式のミサイルが開発されることになった。これが本ミサイルである[2]。本格的な自主開発ミサイルとしては日本で初のもので、研究開発の進め方、管理手法、評価方法など、後のミサイル開発の定型となった[4]