「低所得者の死亡率は高所得者の3倍高い」──。 11月15日に刊行された『健康格差』(講談社現代新書)では、所得や家庭環境、住んでいる地域などにより自らの健康を維持する最低限の条件すら蝕まれつつあるという異常事態についてレポートするとともに、健康寿命を伸ばすための自治体の取り組みなどについて紹介しています。 生まれ育った環境や経済状況が病気のリスクや寿命に影響を与え、命と健康に関して「格差」が生じているという実に残酷で厳しい現実を、本書は客観的なデータと共に私たちに突きつけます。そしてこの格差は、無自覚に次世代へ受け継がれていく可能性が高く、いわゆる格差の「世襲」と「固定化」を引き起こす懸念があります。その意味で、自己責任論では到底片付けられない深刻さを孕んでおり、社会全体で共有しておくべき重要なテーマと考えました。 このたび、「健康格差」の問題をより多くの読者に知ってほしいという著者の強

