【ソウル=水沼啓子】中国の“嫌韓感情”に韓国で危機感が高まっている。北京五輪の際、会場で韓国選手にみせた中国人観客の露骨な態度により、中国人の韓国嫌いが表面化。嫌韓問題は韓国国会でも取り上げられる事態となっている。 北京五輪では、中国人の観客が韓国や韓国選手の対戦相手を一方的に応援する代わりに、韓国側にヤジを飛ばしたり、ブーイングしたりする光景がしばしばみられたという。 特に野球の日韓戦で、中国人観客が一斉に「日本、加油(がんばれ)!」と応援したことが、韓国人により衝撃を与えたようだ。一部の韓国紙は、歴史的に日本の被害者である中国人が日本の肩を持ち、同じ被害者の韓国人に反感を持つのは「常識の線を越えている」と非難している。 中国の嫌韓感情の背景として指摘されているのは、今年5月の四川大地震の際に、一部の韓国人がネット上で悪意のこもった書き込みをしたことなどだ。嫌韓感情は20、30歳代の中国