「千年に一度の災害にどう備えるのか?」 という問いを耳にします。今回の東日本大震災、確かに稀な規模「想定外」の天災に被災地が襲われたことは間違いありません。しかしそれは本当に「千年に一度の災害」なのか?津波災害の本質を、少し角度を変えて考えてみたいと思います。今回からのお話の骨子は、地球・惑星科学の茅根創・東京大学理学部教授にご教示頂きましたが、本稿の文責は100%伊東にあり、もし内容に瑕疵があれば、その責は一身に僕が負うものであることを、最初に記しておきたいと思います。 一枚の古い地図から・・・ 最初に、一枚の古い地図を見ていただきたいと思います。 この地図は、元来は大正2(1913)年に測量された国土地理院発行5万分の1「盛」と「気仙沼」を、昭和8(1933)年時点の土地利用にあわせて改めた原図と、今回の震災を受けて日本地理学界災害対策本部・津波被災マップ作成チームが作った「2011年
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