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ブックマーク / synodos.jp (60)

  • 「聖なるものを人間化する」若者たち―『再帰的近代のアイデンティティ論 ポスト9・11時代におけるイギリスの移民第二世代ムスリム』(晃洋書房)/安達智史(著者) - SYNODOS

    2020.12.11 「聖なるものを人間化する」若者たち―『再帰的近代のアイデンティティ論 ポスト9・11時代におけるイギリスの移民第二世代ムスリム』(晃洋書房) 安達智史(著者)社会学理論、政治哲学 「イスラーム」あるいは「イスラーム教徒(以下、ムスリム)」と聞くと、どんなイメージをもつでしょうか。頭・全身を覆うスカーフやヴェールを着用する女性、白い帽子や首から足下までが隠れるガウンを着こなす男性などを思い浮かべるかもしれません。ヨーロッパに旅行した人なら、西洋の都市空間のなかに異質な文化的景観を作り上げる、少しとっつきにくい人たちという印象を抱くかもしれません。あるいは、より近年では、ヨーロッパやその他の地域で相次ぐ過激主義者による「テロ」となんとなく紐付けてイメージする人も多いかもしれません。 ここで紹介する拙著『再帰的近代のアイデンティティ論―ポスト9・11時代におけるイギリスの移

    「聖なるものを人間化する」若者たち―『再帰的近代のアイデンティティ論 ポスト9・11時代におけるイギリスの移民第二世代ムスリム』(晃洋書房)/安達智史(著者) - SYNODOS
  • 「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS

    拙著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)を上梓してから、およそ3 か月になる。幸い、ドイツ史やロシア・ソ連史の専門家、また一般の読書人からも、独ソ戦について知ろうとするとき、まずひもとくべき書であるという過分の評価をいただき、非常に嬉しく思っている。それこそ、まさに『独ソ戦』執筆の目的とし、努力したところであるからだ。 残念ながら、日では、ヨーロッパにおける第二次世界大戦の展開について、30 年、場合によっては半世紀近く前の認識がまかり通ってきた。日のアカデミズムが軍事や戦史を扱わず、学問的なアプローチによる研究が進まなかったこと、また、この間の翻訳出版をめぐる状況の悪化から、外国のしかるべき文献の刊行が困難となったことなどが、こうしたタイムラグにつながったと考えられる。もし拙著が、そのような現状に一石を投じることができたのなら、喜ばしいかぎりである。 しかし、上のような事情から、日

    「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS
  • カナダにおける知的障害者の脱施設化から日本が学ぶべきこと/鈴木良 - SYNODOS

    1.カナダと日 1980年代のカナダでは、100床以上の知的障害者入所施設(以下、施設)で、約1万名以上の人々が生活していた。オンタリオ州(以下、ON州)やブリティッシュコロンビア州(以下、BC州)には、2千床以上の施設すらあった。しかし、知的障害者の親の会や知的障害者人(以下、人)の会が、施設の暮らしに問題を感じはじめ、施設を閉鎖するための運動を起こした。そして行政も、運動団体の主張に応えて政策を実行した。 BC州では1981年に、障害者福祉を管轄する省庁長官が、州立施設3つを閉鎖すると宣言した。これらの施設では1980年代に、約1,500名の知的障害者が暮らしていたが、1996年に閉鎖された。またON州では、約6,000名の知的障害者が生活していた16の州立施設が、2009年に閉鎖された。これらの州では民間施設も閉鎖されている。しかし、マニトバ州、サスカチュワン州とアルバルタ州に

    カナダにおける知的障害者の脱施設化から日本が学ぶべきこと/鈴木良 - SYNODOS
  • 「もう一つの近代」という希望――長い帝国崩壊の過程のなかで/『イスラーム主義』著者、末近浩太氏インタビュー - SYNODOS

    「もう一つの近代」という希望――長い帝国崩壊の過程のなかで 『イスラーム主義』著者、末近浩太氏インタビュー 情報 #イスラーム主義#新刊インタビュー 現代の中東は「長い帝国崩壊の過程」にある。そして、「アラブの春」は一時的にフリーズされていたこの過程を再始動させた。だが、「あるべき秩序」をめぐる問いは、独裁者の復活や内戦の勃発、テロリズムの猛威によって抑え込まれてしまった。はたしてイスラーム主義は「もう一つの近代」という希望を灯すことができるのか? 『イスラーム主義』の著者、末近浩太氏に話を伺った。(聞き手・構成 / 芹沢一也) ――最初に書のコンセプトを教えてください。 書は、いくつかの「あいだ」というものを意識して書かれました。「あいだ」というのは、何かと何かの「あいだ」ということですが、ここでは、「どちらにも属さない」という意味ではなく、両者を「橋渡しする」という意味で用いていま

    「もう一つの近代」という希望――長い帝国崩壊の過程のなかで/『イスラーム主義』著者、末近浩太氏インタビュー - SYNODOS
  • 歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために 『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー 情報 #「新しいリベラル」を構想するために 90年代に現れた歴史修正主義的言説。多くの学術的な批判がなされてきたが、一向に収束する気配はなく、インターネット時代になってますます広く深く蔓延している。なぜ、学術は無力にみえるのか? あるいは、まだ学術の力を信じることはできるのか? 『歴史修正主義とサブカルチャー』の著者、倉橋耕平氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――最初に書のコンセプトを教えてください。 今国会で財務省の公文書改ざんが話題になっていますが、あれこそまさに「歴史修正主義(=歴史否定論)」の系譜にある思考です。私が今回ので問題にしていることの根幹というか、その最悪の事態がいままさに目の前で起こっている。歴史を恣意的に歪めることは、事実を歪めることです

    歴史修正主義と「言語ゲーム」――学術の力を信じるために/『歴史修正主義とサブカルチャー』著者、倉橋耕平氏インタビュー - SYNODOS
  • 優生思想と私たち――旧優生保護法から出生前診断まで/広瀬一隆 - SYNODOS

    旧優生保護法(1948~1996年)にもとづき、不妊にする優生手術を強制的に受けさせられたのは憲法違反だとして、宮城県の知的障害のある女性が1月30日、国を相手に仙台地裁に提訴した。 厚生労働省によると、旧優生保護法下で人の同意なしで行われた優生手術は約1万6千件に上る。しかし手術を受けた当事者が名乗り出るケースはきわめて少なく、提訴まで至ったのは初めてとなる。 改正から20年以上たつなか、行政の資料は失われ、当事者たちの高齢化も進んでいる。一方、優生手術が行われなくなった今も、別のかたちで「優生思想」は存在している。出生前診断は広がりつつあり、障害を理由とした中絶が実質的には行われているからだ。稿では、旧優生保護法下での強制的な優生手術を入り口に、私たちに潜む「優生思想」を考えたい。 今回の訴訟の原告、由美さん(60代、仮名)の自宅は、広々とした田園の中にある。近くの駅から車で15分

    優生思想と私たち――旧優生保護法から出生前診断まで/広瀬一隆 - SYNODOS
  • 自由こそ治療だ!――精神病院のない社会をめざして / 鈴木鉄忠×大内紀彦 | SYNODOS -シノドス-

    “イタリア精神保健の父”として知られ、精神保健の世界を刷新した精神科医フランコ・バザーリアの講演録の翻訳を、2017年10月に岩波書店より刊行しました。『バザーリア講演録 自由こそ治療だ! イタリア精神保健ことはじめ』(フランコ・バザーリア著、大熊一夫/大内紀彦/鈴木鉄忠/梶原徹訳)です。 ここでは、まずイタリア精神保健改革と『バザーリア講演録』について、次にバザーリアの思想と実践が日の精神医療やそれ以外の分野にどのような問題を投げかけているかといったことをめぐって、訳者の鈴木鉄忠と大内紀彦が対話形式で話を進めたいと思います。 ●『バザーリア講演録 自由こそ治療だ!』立ち読みはこちらから⇒ https://www.iwanami.co.jp/book/b313841.html 大内 このの原題は、『ブラジル講演(Conferenze brasiliane)』で、1979年、バザーリアが

    自由こそ治療だ!――精神病院のない社会をめざして / 鈴木鉄忠×大内紀彦 | SYNODOS -シノドス-
  • インターネットと部落差別の現実――ネット上に晒される部落(出身者)/川口泰司 - SYNODOS

    今、インターネット(以下、ネット)上ではネット版「部落地名総鑑」が公開され、被差別部落(以下、部落、同和地区)に対するデマや偏見、差別的情報が圧倒的な量で発信され、氾濫しています。そして「無知・無理解」な人ほど、そうした偏見を内面化し、差別的情報を拡散する傾向にあります。 ネット上での差別が放置される事で、現実社会での差別がエスカレートしています。現実社会では許されない差別行為でも、ネット上では無規制であり「ここまでやっても許される」と、差別に対するハードルが下がり、ついには「底が抜けた」現実が起きています。 「ネット空間」と「現実社会」のボーダーラインが曖昧になり、現実社会でもヘイトスピーチのように、公然と差別扇動が繰り返されています。 部落差別解消推進法(2016年12月施行)では、「情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じている」とし、ネット上の差別の深刻化を指摘していま

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  • 摂食障害の万引き、治療と刑罰のどちらなのか/永田利彦 - SYNODOS

    障害の患者さんを多く診るようになると必ず突き当たる問題の1つに万引きがあります。低体重の摂障害患者さんの入院先をどう探すのか(これはまた別の機会にお話ししたいと思います)というのも難しい問題ですが、万引きは警察官、検察官とどうつきあうのかという日常臨床にはない難しい問題です。 ところが、摂障害の万引の治療に関する研究はほとんど見当たらないのが現状です。ですので、小生自身の過去の研究結果を紹介しながら、実臨床に基づいた対応について紹介します。 摂障害における窃盗 アメリカ精神医学会診断基準Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders-5 (DSM-5, 2013)では、摂障害として、神経性やせ症(低体重で少量しかべない摂制限型、べ吐きを行う過・排出型)、神経性過症(正常体重で過と嘔吐を行う)、過性障害(過

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  • 今、「部活がつらい」という声を出せるようになってきた――過熱する部活動から子ども・先生を救うには?/『ブラック部活動』著者、内田良氏インタビュー  - SYNODOS

    今、「部活がつらい」という声を出せるようになってきた――過熱する部活動から子ども・先生を救うには? 『ブラック部活動』著者、内田良氏インタビュー 情報 #新刊インタビュー#ブラック部活 部活動問題の火付け役として議論を牽引し、各種メディアでも精力的に発言を続ける内田良氏の著書『ブラック部活動』(東洋館出版社)が発売された。 近年、部活動の過熱が続き、生徒の長時間活動の問題、教師のボランティアでの「全員顧問強制」など、部活動が大きな問題になっているという。部活動問題の課題はどこにあり、議論の高まりの背景には何があるのか。大会数の増加や吹奏楽部問題という話題から、SNSでの声を研究に取り入れる意味、さらには研究の姿勢について、内田良氏にお話を伺った。 (聞き手・東洋館出版社編集部/構成・櫻井拓) ――今回の書籍はずばり、「部活動問題」についてのものですが、内田先生ご自身は何部だったのですか?

    今、「部活がつらい」という声を出せるようになってきた――過熱する部活動から子ども・先生を救うには?/『ブラック部活動』著者、内田良氏インタビュー  - SYNODOS
  • 蓮舫氏の『二重国籍』は問題なし。説明責任は法務省にあり/奥田安弘×荻上チキ - SYNODOS

    民進党・蓮舫代表の国籍をめぐる問題が再び注目を集めている。そもそも「二重国籍」であることは問題なのか? そして、蓮舫代表が国籍資料を公表することにどういった影響があるのか。中央大学法科大学院教授・奥田安弘氏が解説する。2017年7月13日放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「民進党・蓮舫代表の『二重国籍』は問題なし。説明責任は法務省にあり」(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ Session-22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら →https://ww

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  • 精神保健福祉法改正案、措置入院制度の問題点/斎藤環×たにぐちまゆ×高木俊介×荻上チキ - SYNODOS

    精神保健福祉法の改正案では、昨年起きた相模原の障害者施設襲撃事件の被告が、事件を起こす前に措置入院をしていたことから、措置入院患者の支援の強化が柱となった。今回の改正の問題点について、当事者や医師の方に伺った。2017年03月27日放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「相模原障害者施設殺傷事件をきっかけに政府が上程した『精神保健福祉法改正案』〜その問題点とは?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページは

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  • なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS

    沖縄の下層の若者たちは、剥き出しの暴力に支配された地元や職場からなぜ抜け出せないのか? それは生活様式や「文化」の問題ではなく、産業構造や経済の問題だと語る打越正行氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――打越さんの研究について教えてください。 私は、若者文化、なかでも暴走族、ヤンキーの若者の文化について研究しています。そうした若者たちと活動をともにし参与観察をしたり、彼らに生活史インタビューを行ってきました。 暴走族のバイク倉庫に通い、建築現場で一緒に汗を流しながら、彼らの生活と仕事について調べるんですね。そのなかで、彼らが建築業や風俗経営業、違法な就労などといった、厳しい生活や仕事になぜ就くようになるのか、つまり沖縄の下層若者の就労をめぐる再生産過程に関心を持ちました。 沖縄には「ゆいまーる」という、相互に友好的に助け合う「つながり」があるといわれます。ところが、調査を進めていく

    なぜ沖縄の若者たちは、地元と暴力から抜け出せないのか?/打越正行氏インタビュー - SYNODOS
  • ここがダメだよ米国の障害者福祉――日本で失われつつある「福祉も就労も」というグレーゾーン / 三輪佳子 / ライター | SYNODOS -シノドス-

    「シノドス」に掲載していただいた芹沢一也さんのインタビュー「トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日人の知らないアメリカの”共助”を探る」を読まれた方の多くは、米国の障害者福祉が「弱者救済」だけではなく、「弱者を弱者でなくする」「をも包摂する」と、さまざまな側面から前進してきたことに驚かれたようです。それはそうでしょう。私も初めて知ったとき、大いに驚きましたから。 しかし米国は、障害者にとっての夢の国というわけではありません。日の方が進んでいる部分も多数あります。そこで、先日のインタビューの補論として、米国の障害者福祉のダメなところを書いてみます。 米国の障害者福祉のダメなところは結構たくさんあるのですが、最大の「ダメ」は、多様な「生存」が包括的に保障されているかどうか、かなり微妙なところです。 状況は、障害類型によって大きく異なります(この点は日も同じです)。

    ここがダメだよ米国の障害者福祉――日本で失われつつある「福祉も就労も」というグレーゾーン / 三輪佳子 / ライター | SYNODOS -シノドス-
    T_Tachibana
    T_Tachibana 2017/03/20
    なるほど|id:tetora2 それは歴史上本当の事なのか、只の思い込みではないのか、未来においても常識足り得るか、をよく調べ考えてみよう。
  • トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日本人の知らないアメリカの「共助」を探る/三輪佳子氏インタビュー - SYNODOS

    トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日人の知らないアメリカの「共助」を探る 三輪佳子氏インタビュー 社会 #トランプ トランプ政権下で低所得層と障害者の暮らしはどうなるか? 今後2年間かけて、変化のなかで米国の「コミュニティ」の姿を理解し、明らかにしたいという三輪佳子(みわよしこ)氏(https://camp-fire.jp/projects/view/22114)。なぜ米国なのか。そして、そこに込められている日社会にとっての意味とは何なのか。話を伺った。 ――なぜ米国の低所得層と障害者の暮らしを調査しようと考えたのでしょうか? 私は今、ライターの「みわよしこ」として生活保護制度に関する執筆活動を行うのに加え、大学院で生活保護制度の研究をしています。 生活保護制度の原型は、戦前の救護法でほとんど出来上がっているのですが、包括的な社会保障かつ社会福祉でもある生活保

    トランプ政権は貧困層や障害者に致命的な打撃を加えるのか?――日本人の知らないアメリカの「共助」を探る/三輪佳子氏インタビュー - SYNODOS
  • 脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日本特殊性論の左派的転用/北田暁大 - SYNODOS

    脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日特殊性論の左派的転用 北田暁大 社会学、メディア史 政治 #新自由主義#脱成長#移民論 以下では上野千鶴子氏の「移民悲観論」について相当に厳しい調子で批判を展開する。読者のなかには、「それほど強く批判する必要はない」「上野氏の業績を否定するのか」といった印象を持つ方が一定数いらっしゃると思う。たしかに、我ながらいささか感情的に書き殴っているという自覚は持っている。 私自身は、上野氏に学問的にも人間的にも大きな恩義を感じているし、日フェミニズムを切り開いた上野氏の業績に畏敬の念を抱いている。しかしここ数年、しばしば見かける上野氏の、おそらくは無自覚の「新自由主義」的な議論に危うさを感じ、学恩を受けた一人として、その議論の問題について対談やSNSなどさまざまな場で、同時代の社会学者として疑問を投げかけてきた。

    脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日本特殊性論の左派的転用/北田暁大 - SYNODOS
    T_Tachibana
    T_Tachibana 2017/02/21
    読んだ。向上する努力をしないと落ちていくのは筋力のようでもあり|ところで下りエレベーターを駆け上がる→エスカレーターですよね。自分も同じ間違いを印刷物でやらかした事ある…
  • ロヒンギャ問題はなぜ解決が難しいのか/根本敬 - SYNODOS

    国際社会は現在、日も含め、ヨーロッパに流入するシリア難民の問題に関心を向けている。しかし、難民はシリアだけの問題ではない。年(2015年)5月には東南アジアの海域で生じたロヒンギャ難民のボート・ピープルに注目が集まった。この問題は忘れ去られつつあるが、全く解決されていない。なぜ、解決が難しいのだろうか。 (1)難民としてのロヒンギャ ロヒンギャとは、ビルマ(ミャンマー連邦共和国)のラカイン州北西部に住むイスラム系少数民族のことである。ラカイン州はビルマ西岸部に位置し、その北西部はナーフ河をはさんで隣国バングラデシュと国境を接している。 ロヒンギャは1970年代末と90年代初めの2回にわたり、バングラデシュへ20万人規模の難民となって大量に流出し、そのことで国際的に知られるようになった。バングラデシュ最南部のテクナフからコックスバザール周辺には、現在もロヒンギャの難民キャンプが複数残って

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  • 紙切れや包装紙に詩を書いて――障害者の自己表現は自由でハッピーなのか?/障害者文化論・荒井裕樹先生インタビュー - SYNODOS

    紙切れや包装紙に詩を書いて――障害者の自己表現は自由でハッピーなのか? 障害者文化論・荒井裕樹先生インタビュー 情報 #障害者文化論#教養入門#高校生のための教養入門 2020年の東京パラリンピックを前にして、障害者アートに注目が集まっています。「世間の価値観にとらわれない自由な自己表現」が魅力だと言われる障害者アート。その歴史を紐解くと、社会の偏見を乗り越え、内面化しながら、表現せざるを得ない人々がいました。学部選択に悩む高校生に、最先端の学問をお届けする「高校生のための教養入門」。今回は、ハンセン病療養所で生まれた文学作品や、精神科病院のアート活動を研究している荒井裕樹先生にお話をうかがいました。(聞き手・構成/山菜々子) ――荒井先生のご専門はなんでしょうか。 「障害者文化論」と名乗っています。でも、こういった名前の講座が大学にあるわけではありません。「障害をもつ人が文学やアートを

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  • 給食費未納はモラルの崩壊か?――背後に隠れた子どもの貧困とは/ 『給食費未納』著者、鳫咲子氏インタビュー - SYNODOS

    費未納はモラルの崩壊か?――背後に隠れた子どもの貧困とは 『給費未納』著者、鳫咲子氏インタビュー 情報 #新刊インタビュー#『給費未納』#学校給費を未納している親の多くは「払えるのに払わない」? 給費未納の家庭に対し、大阪教育委員会が弁護士に取り立てを一部委託するなど、給費未納者への対応が厳しくなっている。給費を払わないのは「モラルの崩壊」が原因なのか。背後にある当の問題とは? 『給費未納』(光文社新書)著者である鳫咲子氏にお話をうかがった。(聞き手・構成/山菜々子) ――ご著書を読んで意外に思ったのですが、そもそも、給のない中学校もあるんですよね。 そうなんです。学校給は市町村で実施されています。中学のときに給があった人たちは、周囲の学校にも給がある。逆もまたしかりですので、違う地域どうしで話し合うと、お互いに「えー!? 給ってあったの/なかったの

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  • イタリアはいかにして社会を精神病院から解放したのか/『精神病院はいらない!――イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』編著者、大熊一夫氏インタビュー - SYNODOS

    イタリアはいかにして社会を精神病院から解放したのか 『精神病院はいらない!――イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』編著者、大熊一夫氏インタビュー 国際 #バザーリア#精神病院 精神病院について何も知らない日の市民は、精神疾患を治して社会に戻してくれるところだと単純に思っているふしがあります。しかし、病棟を観察すれば、治療失敗例・没治療例・救済放棄例のルツボ。精神科のベッド数はなんと30万床以上で、単位人口当たり世界ダントツです。入院期間も世界に例を見ない長期収容です(世界の平均在院日数は20日程度。日は、1年以上の長期入院を続けている人が、20万人以上)。それは、医療の問題ではなく、入院の必要がないのに病院に留め置かれている「社会的入院」と言われる人が、厚生労働省が認めるだけで18万人(2011年度)もいるという日社会特有の問題でもあります。 ところが、もう35年以

    イタリアはいかにして社会を精神病院から解放したのか/『精神病院はいらない!――イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』編著者、大熊一夫氏インタビュー - SYNODOS