今年6月、自民党川崎市会議員の浅野文直氏が、川崎市議会議長に就任した。浅野氏は1971年生まれ。国学院大学卒業後、衆議院議員秘書などを経て、99年に川崎市会議員に当選した。現在4期目である。 浅野氏は議員としては躍進したが、一方でやっかいな問題を抱えている。自ら経営していた介護施設の職員解雇をめぐって、解雇された職員とパートタイマーから訴えられているのだ。 浅野氏は議員の傍ら、デイサービス(通所介護)を提供する株式会社リ・ケア多摩の代表取締役を務めていた。だが、実質的に権限を行使していたのは「リ・ケアグループ代表」の肩書を持つ小嶋喜芳氏だったという。小嶋氏は川崎市議に立候補(落選)した経験もある。 事の発端は、ひとりの職員の解雇をめぐる問題だった。この職員は山口和寿氏(40)。 山口氏は2008年3月にリ・ケア多摩に入職したが、入職してみたら、何よりも次のような労務上の問題が目立ったという
