福島第一原発の事故により、野菜や水道水に放射性ヨウ素(I-131)が検出され、大きな話題となりました。原発から大気中に放出されたI-131が、風に乗って各地に運ばれ、さらに雨と一緒に、畑や河川に降ったことが原因です。 I-131による「内部被ばく」で、がん、とくに甲状腺のがんが増えるのではないかという無用の懸念も広がりました。 たしかに、チェルノブイリでは、住民の避難や食品規制の乱れなど、不適切な対応があり、小児の甲状腺がんが増加しました。これまでの原発事故で、がんの増加が認められた唯一の例が、この甲状腺がんです。(放射性ヨウ素について4/8まとめも参照ください) しかし、逆に、同じI-131が甲状腺がんの治療に利用されることもあります。私たちのチームでも、I-131を使った甲状腺がんの治療を年間、60-70名ほどの患者さんに行っています。 私たちのカラダは、おもに、水素、炭素、窒素、酸素