【前説】 今日は久しぶりに「物語」についての話です。特に「悪役」について。魅力的な物語には、必ず魅力的な悪役が存在します。今回の記事では、「悪」がなぜ必要なのかという基本的な問いから話を起こして、現在「悪役」として最も魅力的な存在の一つを生み出したPSYCHO-PASSまでをざっと概括してみるのが狙いです。読んで頂く前に注意点がいくつか。 1.僕は文学研究者ではありますが、アニメは専門外なので頓珍漢なこと言ってたらごめんなさい。裏とりしてない感想文です。 2.PSYCHO-PASSの完全なネタバレを含んでいます。見てない人は注意してください。 3.進撃の巨人のネタバレもちょっと入ってます!!こちらも未読の方、ご注意ください! 【1】近年の印象をまずざっと最近の物語の傾向について昨日少し考えていました。それは主人公と悪役との同一性の問題です。すでにそれはセカイ系(2000年代冒頭から始まった
![21世紀に「悪役」を作ることはすごく難しい(あるいは、PSYCHO-PASSはなぜ魅力的なのか)|別所隆弘](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1742f4de3bfda6d965c30c50dcc46dba5bd8ffb9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F17103572%2Frectangle_large_type_2_a97c80a640a8795eeafd953df3745d35.jpeg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)