【ロンドン小倉孝保】国際柔道連盟(IJF)は26日、ロンドン五輪の女子柔道競技でイスラム諸国から要求のあったヘジャブ(イスラム女性が頭髪を隠すスカーフ)着用を認めないことを改めて確認した。サウジアラビアから初出場予定のウォジダン・シャハルハニ選手(78キロ超級)は頭髪を隠せないことになり、サウジ保守派から出場への反対が強まる可能性がある。 AP通信などによると、IJF広報担当は「柔道は寝技や絞め技があり、ヘジャブは危険になる可能性がある」と理由を説明した。IJFは従来から、女性のスカーフ着用を認めていないが、イランなど男性の前でスカーフ着用を義務付けているイスラム国はIJFに柔軟な対応を求めてきた。 サウジは今回初めて、五輪にシャハルハニ選手ら女性2選手を派遣することを決めた。これに際しサウジ五輪委員会は、イスラムの服装規定が尊重されることが出場の条件になるとの考えを強調していた。 サウジ