「次の所長候補」の選考において、MITメディアラボは、伊藤さんに辿り着くまでに300人の面接を行ったそうだ。アメリカ人の学者や研究者から検討を始め、MITは最終的に「ドバイに住んでいる、大学を出ていない日本人」を選んだ。 本書は、伊藤さんの就任後にメディアラボで始まった授業「カンバセーション・シリーズ」から、4回の対談を本にしたものだ。英語の題名は”The Art of Serendipity”だ。「セレンディピティ」について、本書には、この様に書かれている。 セレンディピティはこのように、「探していたわけではないけれど何だか面白いものがあるぞ、ラッキー」ということです。 この「ラッキー」をより多く発生させるためにどうすればいいか。そう考えれば、伊藤さんが下記のようにコメントし、自らのネットワークを用いた対談式の授業を行っている理由がわかる。 僕は多様な人材をコネクトさせればさせるほど、ク