中国の家電メーカー、ハイアールと米ジェネラル・エレクトリック(GE)が、GEの家電部門を54億ドルでハイアールに売却することで合意した。ハイアールはシェアにおいて世界一の家電メーカーだが、米国でのプレゼンスは低い。主に一人用の低価格ポータブル洗濯機、小型冷蔵庫などがネット販売されているのみだ。今回の買収は、ハイアールの米国でのシェア拡大と「プレミアム」ブランドへの変身を目論んだものとみられる。 ハイアールは世界21カ所にインダストリアル・パークを展開する大企業で、2014年の総売上額は326億ドルに上る。今回の買収は米国では2016年に入り最大のもので、過去の中国企業による米企業買収を合わせても3番目という大規模なもの。また、家電業界では2008年のパナソニックによる三洋電機買収(71億ドル)に次ぐ規模となる。 一方のGEアプライアンスは100年以上の伝統を持ち従業員1万2000人の家電メ