東京電力福島第一原発1号機の原子炉内では昨年からロボット調査が続けられてきた。重い圧力容器を支える鉄筋コンクリート製の土台下部が、溶け落ちた核燃料(デブリ)の高熱によってほぼ全周にわたってコンクリートが崩壊し、鉄筋がむき出しになっていることが確実になった。その惨状を報告する。(山川剛史) 炉心溶融(メルトダウン)が起きなかった同型の5号機と比較すると、1号機の惨状がよく分かる。土台は厚さ1メートル強の壁でできた円筒だが、コンクリートは厚みの半分以上が崩落し、壁の中央にある鉄の構造材と鉄筋でかろうじて圧力容器の重みを支えている可能性がある。