アメリカの空爆でさらに混迷を極めるシリア情勢。2011年の内戦開始以来、すでにシリアから欧州などに脱出した難民は500万人を超える。多くの難民は故郷に帰れる見込みもないまま、今の祖国の様子をどう思っているのだろうか。実は日本国内で月間6300万人以上が利用するレシピ検索サイト「クックパッド」が今、ドイツに住むシリア難民の間で人気だ。彼らは今、遠く離れた地で故郷の味を検索している。 東京・恵比寿に本社を構えるクックパッドが、ドイツに住むシリア難民たちの間で同社の検索サイトが使われていることに気付いたのは、今年1月のことだ。同社のブランディング・広報担当VPの小竹貴子氏は明かす。「各国から集まるデータを整理していたら、アラビア語による利用者数が多い国のリストにドイツが入っていることに気付いた。これをきっかけにデータを分析していくと、シリアからドイツに逃れてきた難民がクックパッドを利用しているこ