大リーグは、2019年、大谷翔平に続く「二刀流」の入団で沸いている。ただし、投打の二刀流ではなく、野球とアメフトの二刀流だ。 もちろんどちらかを選ばねばならないわけだが、それぞれのスポーツファンの思惑が重なり、「彼こそ野球をやるべきだ」「いや、彼をアメフトに引っ張らなかったらアメリカの損失だ」と、かなり熱い議論が展開されている。 選手の名前はカイラー・マレー。アメフトの名門、オクラホマ大学の学生で、クォーターバックで活躍し、先月の12月には大学フットボールの年間最優秀選手賞であるハイズマン・トロフィーを受賞した。紛れもないトッププレイヤーだ。 ところが彼は、同大学の野球部にも身を置き、センターを守り、昨シーズンも約3割の打率と10本塁打の成績を引っ提げ、去年の6月、早々と大リーグのオークランド・アスレチックスにドラフトで指名され、契約を交わしている。 なので、進路を野球に絞ったと一度は思わ