テスラが自動車業界に与えたインパクトは大きい。立派な功績である。と筆者が書くと意外に思う人は多いだろうが、実はその点はずっと前から認めているのだ。 テスラの舌禍体質 自社の優れた点をアピールするのは一向に構わないが、その度に既存の自動車産業をおとしめること、そしてその批判がフェアでないこと、そのやり方のはしたなさについて筆者は指摘してきたに過ぎない。考え方が違うのは構わないが、事実認識の解釈が自社に都合良すぎる。テスラには、そんな言動が目立っている。 例えばModel Xの発表会で、テスラの日本法人社長は、「内燃機関による大気汚染は呼吸器疾患を引き起こして毎年何万人もの人を死においやってきた。テスラはゼロエミッションだ」と発言した。 これには猛烈に腹が立った。まずテスラのゼロエミッションはあくまでも走行時に限った話であって、全体をみると、発電には大量の化石燃料が使われている事実を無視してい