すったもんだのお家騒動の末、井阪隆一氏が5月26日の株主総会後にセブン&アイ・ホールディングス(HD)の社長に就いた。社長就任後の最初の決算は深刻な難題をあらためて浮き彫りにした。 セブン&アイHDの2016年3~5月期連結決算は、営業利益が前年同期比0.5%減の814億円だった。市場コンセンサス(840億円台)を下回り、株価は年初来の安値に沈んだ。 主力のセブン-イレブン・ジャパンなどのコンビニエンスストア事業は4.2%の増益、セブン銀行などの金融関連事業も10.6%増と増益を確保したが、そのほかの事業は相変わらず冴えない。 そごう・西武の百貨店事業の営業損益は10億円の赤字。赤字幅は前年同期の9200万円から大きく膨らんだ。今年9月末に、そごう柏店(千葉県柏市)と西武旭川店(北海道旭川市)の2店舗を閉鎖する計画だ。 百貨店と並んでセブン&アイHDの悩みの種となっているイトーヨーカ堂など