接種により手足にまひが起こる恐れのあるポリオ(小児まひ)の生ワクチンを、より安全性の高い「不活化ワクチン」に切り替えるよう求める声が高まっている。患者団体は12月、不活化ワクチンの緊急輸入を求める約3万5千人分の署名を厚生労働省に提出。独自に輸入する医療機関も約4カ月で1・5倍に増えた。接種が原因でポリオを発症した子供の母親らは「同じ被害を繰り返さないで」と訴えている。 ポリオは予防接種法で定められた定期接種の対象疾患の一つ。生後3〜90カ月までに2回、生ワクチンを飲ませる。 ただ、生ワクチンには毒性を弱めた生きたウイルスが入っているため、まれに接種でポリオを発症する。WHO(世界保健機関)は100万人に2〜4人の患者が発生すると警告。世界100以上の国と地域は、ウイルスを殺した不活化ワクチンを採用し、接種による感染はない。 日本でも国内メーカーが不活化ワクチンの治験中だが、導入のめどは立