糖鎖と幹細胞 : 糖鎖ブログ幹細胞は分化細胞のもととなる母細胞の総称で「多分化能と自己複製能をもった細胞」で組織や器官を構成する様々な細胞を供給する役割を担っています。 多分化能とは、ある刺激によって特定の細胞へと分化する能力で、幹細胞は前駆細胞を経て多様な細胞へと分化できる多分化能を持っています。自己複製能とは、自己と全く同じ性質を持った細胞を作る能力で、幹細胞は未分化な状態を維持する事ができます。 近年、癌細胞を生み出す癌幹細胞が存在するという考えが支持されてます。癌幹細胞は、強力な自己複製能と癌細胞形成脳をもっておち、癌組織中に存在する殆どの癌細胞は癌幹細胞が生み出した癌前駆細胞や分裂能力を失った癌細胞であると考えられています。さらに、癌幹細胞は抗癌剤や放射線療法にも耐性を示し、癌再発の原因となるため、癌の根治療法の開発には癌幹細胞の単離及び分析が必要となっています。 ところで、糖鎖は細胞表面上に存在する殆ど全
