慢性閉塞性肺疾患(COPD)は肺気腫と慢性気管支炎の総称で国内で治療を受けている人は約20万人、潜在患者は約530万人といわれています。主な原因は喫煙(受動喫煙も含む)と大気汚染でCODPの患者数は世界規模で増加傾向にあり、2020年には死亡原因の4位になるとWHO(世界保健機関)が予測しています。 糖鎖の根元にフコースを付けコア・フコースという構造を作る糖転移酵素FUt8の遺伝子を欠損させたノックアウトマウスでは、7割が生後3日以内に死亡し、生き残ったマウスでは生後3週間ほどで肺胞が膨らむなどCODPの症状が現われ、CODPの発症にFUt8が係わっている事が強く示唆されました。 肺胞が膨らむのは、タンパク質を破壊する酵素マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が過剰に活性化し肺胞壁を壊すからです。正常なマウスではトランスフォーミング成長因子(TGF-β)が細胞膜表面にあるTGF-β受容体
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