糖タンパク質性医薬品は人工透析治療時に用いられる腎性貧血薬のエリスロポエチンや抗癌剤で減少した好中球(白血球)を回復させるG−CSFなど抗体医薬として使用され医療現場において、その重要性は増大しています。 現在使用されている糖タンパク質性医薬品の多くは動物細胞で生産されていますので、ウィルス感染などの恐れや培養する施設が不足するなどの問題を抱えています。 これらの問題を解決するために、ウィルス感染の恐れもなく安く、しかも大量に培養を可能にする酵母を用いて糖タンパク質の合成が行われる様になっています。 しかし、酵母を用いて糖タンパク質を作ると酵母特有の糖鎖が付いてきますので、その糖鎖をヒト型に変換する必要があります。そこで、酵母特有の糖鎖に係わる遺伝子を破壊し、同時にヒト型糖鎖に係わる遺伝子を酵母に導入したり、酵母の0−結合型糖鎖合成酵素を阻害剤を用いて抑制する事でヒト型糖鎖をもつ糖タンパク