英国にIQが上位2%以内の人たちが集まった「メンサ」という名のグループがあります。このグループのメンバーに共通する特徴を調査すると普通の人に比べて、近視の割合が約2倍、自閉症が約4倍、痛風が約2.5倍という結果が出ました。 そこで、3つのうち最も研究しやすい痛風が注目され、1950年代から「尿酸が頭の良し悪しに関係あるのでは」という話が出ました。痛風は身体に尿酸が異常に蓄積(尿酸値7以上)し、関節炎を起こす疾患です。肥満体の成年男子に多く、足の親指の猛烈な関節痛発作に始まり、慢性化すると尿酸が組織に沈着して結節を形成し関節破壊や場合によっては、心臓や腎臓に障害が発生します。 ところで、ヒト以外の動物は尿酸を分解してアラントインという物質に代謝させる酵素を作る遺伝子をもっていますが、人間にはその遺伝子がないため異常に尿酸値が高いという事実があります。そこで、人間が猿から分化したが尿酸値が高い