ナチスドイツが第二次世界大戦中に使用した暗号機「Enigma(エニグマ)」はコンピュータ(計算機)ではなかったが、それで生成される暗号は非常に進んだものであったことから、暗号を解読するためには専用の解読機を開発する必要があった。米CNETがその仕組みに迫った。 タイプライターのようにも見えるその黒い金属の機械は木製の箱に収まっていた。それは古道具屋に並ぶへんてこな品のようにも見えた。しかし、木箱に彫り込まれた黒い楕円形のロゴが、それが単なる古道具ではないことを示していた。 「Enigma」とそのロゴには書かれていた。 この機械がナチスドイツの使っていた暗号機であることをそのロゴが示していた。Enigmaは、第二次世界大戦中にドイツ軍が無線を使ってやり取りするメッセージを暗号化するために使われていた。この暗号機は当時最先端の装置で、世界で最も強力な暗号鍵を生成していた。この暗号機のおかげで、