福島県民がもがく「原発蟻地獄」 新総理の下で「安全神話復活」の足音。職を失った住民は除染作業で糊口を凌ぐ悲しい運命。 2011年11月号 LIFE どんなに衝撃的な事件でも半年も経てば記憶が薄れ、問題の本質を見失いがちになる。東京電力福島第一原子力発電所の事故も問題の本質があいまいにされ、当事者の責任追及は損害賠償という手続きに紛れて霞んでいる。 地域独占の見直し、発送電分離、原発国家管理など電力業界のあり方をめぐる議論は影が薄くなった。政界や経済界では東電をかばう力学が働いているようだ。問題の本質を逸らす動きが見え隠れしている。 野田政権は実務型で手順を踏むことを重視し、政権が思いつきで動くことはなくなった。だがそれだけに、本質に関わる問題をどう考えるのかはあいまいにしている。電力業界の利権構図に関わる問題に取り組もうとすれば、政権の足を引っ張る動きが顕在化する。だから発言も慎重だ。 エ
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