東京電力福島第一原発事故の復旧作業に当たった福島県の男性(46)が、被曝(ひばく)を防ぐ十分な措置を取らずに作業をさせられたとして、元請けの「関電工」(東京)を労働安全衛生法違反で富岡労働基準監督署に刑事告発した。 告発は先月30日付。男性が1日、記者会見して明らかにした。 男性の弁護士によると、男性は2次下請け会社に勤務していた昨年3月24日、同原発3号機で復旧作業に従事した。現場には放射性物質を含む水たまりがあったが、関電工の社員は作業続行を指示したといい、同法違反に当たるとしている。男性は指示を拒否したが、他の関電工社員ら3人は水たまりに入って作業を行い、最大180ミリ・シーベルト被曝した。