妊活の初期の段階から夫婦のズレは生じている「女性は生理が来ることで『できなかったこと』を体感します。それが何度か続くと、『もしかしたら不妊かも』と考えるようになります。一方で夫は、自分の妻の生理周期にすら気付いていない。妻が排卵日をより正確に調べようとしたり、検査に行こうと夫に提案したりすると、妻が焦っているように感じます。その時点ですでに妊娠あるいは不妊に対する男女の差が開いているのです」と言うのは臨床心理士・生殖心理カウンセラーとして不妊治療中のカップルへの心のケアを行っている平山史朗さん(東京HARTクリニック)。 妻が不妊を疑っていても、たいていの夫は最初、「焦るなよ」「思いつめると良くないよ」「リラックスして」「そのうちできるよ」などと無責任に言ってしまうが、そのような受け答えは「夫の気遣いとしてではなく、妻からは『他人事のように考えている』と受け取られてしまう危険性がある」と平