インドネシアでは、ユニ・チャームの紙おむつやマンダムの整髪料は1つずつ小分けして販売されている──。新興国攻略のお手本として取り上げられることが多いエピソードです。現地の消費者にとって、紙おむつや整髪料は日常的に使えるものではなく、「お出かけ」など特別な日に使うもの。だから、小分けして買いやすくした。言われてみれば、当たり前の工夫のように思えますが、現地で庶民の生活をつぶさに観察しなければ、たどり着けない販売手法でした。 これもよく知られる話ですが、三洋電機の白物家電事業を買収した中国の海爾集団(ハイアール)は「野菜を洗える洗濯機」を販売しています。中国の農村部などで洗濯機の故障が多いことに着目。その原因が衣類でなく野菜を洗っていたことだと判明し、「ならば、野菜も洗える頑強な洗濯機を作ろう」と開発に乗り出したそうです。恐らく日本企業だと、原因を知った段階で「洗濯機は野菜を洗うものではありま
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