まとめ「傷は消毒」というのは古い常識で、傷口を痛めて逆効果になるおそれがあります。新常識は『湿潤療法』で、傷は清潔&湿った環境を保って治します。ワセリンを塗ったり、ハイドロコロイド素材ドレッシング剤を貼ったりすると良いでしょう。「傷は早めに消毒しましょう」などの宣伝をよく見かけます。読者の皆さまにも、消毒薬を傷薬として日常的にご利用されている方がいらっしゃるかもしれませんね。では、傷は本当に消毒したほうが良いのでしょうか? 今回の記事では、傷を消毒することのメリットやデメリットについて皮膚科専門医が解説していきます。 傷の消毒は一般的にNG結論から述べると、一般的な傷を消毒することは推奨されません (参考文献 1) ! 浅い傷には消毒は不要ですし、深い傷でも感染していなければ消毒しなくて大丈夫です。 確かに以前は「傷は消毒して乾燥させて治すものだ」という考えが常識とされている時代もありまし