前回の「アフガンのガニ大統領はなぜ真っ先に逃げたのか」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66898)に続き、韓国・日本について掘り下げて考察する。 ガニ大統領の心理状態と命を懸ける魂 アフガニスタンのガニ大統領は、タリバンの攻撃と報復を恐れて、国民を見捨てて真っ先に逃亡した。大統領の心理はどのようなものだったのだろうか。 戦史では、防御をしていて、逃げ道を塞がれそうになると、兵士が恐怖を感じ慌てふためいて逃げ出すという例が多い。 この心理を悪用するのが、迂回や包囲作戦だ。 この逆で、恐怖から逃げる行動を取らないように、最初から退路をなくして、命懸けで戦うのが「背水の陣」である。 例として、退路を断つ戦法で成功した戦史を紹介する。朝鮮戦争時の米軍による仁川上陸作戦(1950年)だ。 仁川上陸作戦で、北朝鮮軍兵士は、退路や補給線を塞がれることに恐怖を