ヘルプレスな場面が延々とスクリーンに映し出される。 永野芽郁演じるOL・シイノトモヨがこれでもかという日常にもてあそばれ、その日常に埋もれていく。 そんなシイノは当然やさぐれている。 子供の頃から吸っているたばこは本数が増え、酒をあおり、会社のパワハラ上司には無視を決め込む。 そんな日常からの脱出のきっかけが中華料理店でラーメンをすすっているときに見たテレビから流れてきた、親友マリコの自死のニュースだった。 自分の不幸をすべて受け入れ、だんだんと崩れていったマリコ。 そんなマリコの唯一無二の友達シイノは、彼女が虐待にあっていた父の元から遺骨を奪い返す作戦を思いつきで計画する。 そして、無理やり奪取した遺骨と、マリコが行きたがっていたまりがおか岬への旅に出るのだった。 生と死、善と悪、それぞれが放つエネルギーに触れた永野芽郁の汚れっぷりに心がときめいた。 泣くわ、わめくわ、毒づくわ。 こんな