*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。 EDWARD HADAS Reuters Breakingviewsコラムニスト 日本経済は1990年代の株式および不動産バブルの崩壊から依然として立ち直れずにいると考えられている。だが、その認識には基本的な誤りがある。 確かに資産価格は回復していない。株価は今もってピークから75%近く低い水準にあり、地価もピーク時を約60%下回っている。消費者物価指数は20年近くにわたって安定的に推移しており、政府は日銀に対し、再びインフレ率をやや上向かせるための措置を講じるよう求めている。 これまでの政府から日銀に対する圧力の多くがそうだったように、今回もその要求は明確な形で実現しそうにない。今後も物価安定、低成長、膨大な財政赤字といった日本経済を表す表現は変わりそうにない。