ドイツの約4700万年前の地層から、初期の霊長類化石としては最も完全な全身骨格が発見され、ノルウェーの研究者らが19日の米国の専門誌(電子版)に発表した。 ヒトや類人猿の祖先にあたる貴重な発見という。 化石は、ドイツ西部の世界遺産メッセルピット化石地域で見つかり、進化論を提唱したダーウィンにちなんで学名「ダーウィニウス」と命名された。4本の足と長い尾を持ち、体は子猫ほどの大きさ。 保存状態が非常に良く、欠けているのは片脚の一部のみ。骨だけでなく消化管なども残っている。体重650~900グラムのメスで、生後1年以内に死亡したと推定される。現在の霊長類につながる「真霊長類」としては最も初期の段階とみられている。