試合後には日本国旗を掲げてウイニングランを行った原監督(中央)。強い信念で日本を連覇に導いた【Getty Images】 小学校の図書館で「ベーブ・ルース物語」を読んで以来意識していたというベースボール発祥の地である米国で、日本代表・原辰徳監督が3度宙に舞った。2月15日に出港した“侍ジャパン”という名の船が、無事「世界一」という目的地にたどり着いたことの証しだった。誇りとあこがれであるジャパンのユニホームを身にまとった、日本野球人を代表するメンバー28名を船員に従え、厳しい航海を続けた船長の涙腺は心なしか緩んでいた。 WBC決勝という大一番で、ドジャー・スタジアムに集った5万4846人の半数以上は韓国応援団。韓国語で「テーハミングク(大韓民国)」という大合唱が鳴り響くアウェーの中で、「プレッシャーを感じながらやるのは当たり前で、大きな試合であっても私の心理はそれほど変わりはない」と原監