SIGGRAPHで行なわれた「鬼武者3」プレゼンテーションでは、PS2のリアルタイム映像とはとても思えないような、非常に印象的なシーンが公開された。それは山岳シーンでの「光散乱(ライト・スキャッタリング= Light Scattering)」表現を行なった映像だ。光散乱とは、光が大気の密度の揺らぎや、大気中の微粒子等によって散乱する現象のこと。これでは何がなんだかわからない人が大半だろう。以下、順を追って解説しよう。 突然だが、昼間は空が青いし、日が昇るときや日が沈むときの空は赤い。当たり前のことだがなぜだろう? 「空」とは突き詰めて考えると「漆黒の宇宙に浮かんでいる太陽を、地球上の大気を通して見ている」という風に考えられる。 太陽光は赤橙黄緑青藍紫の七色の光から成っているのは多くの人が知っていると思う。ところで、この様々な色の光だが、波長が短い色ほど散乱しやすく、波長が長い色ほど散乱