ベルマーク論争から半世紀近く経つが、PTAの「寄付」はいまだに続いている(写真:ミラタス/アフロイメージマート) 「学校って、本当にお金がないんですよ……」という言葉を、どれほど聞いてきたでしょうか。先生が忙しすぎるのも、PTAのお金で学校に必要な備品を買うのも、PTAが学校のお手伝いをすることも、この「学校にはお金がない」のひと言で、「仕方がないこと」とあきらめられてきました。 正直なところ、筆者もPTAの取材を始めたばかりの7、8年前は、このマジックワードを受け入れていました。インタビューをした校長先生に、「学校って本当にお金がないんですよ……」と温和な困り顔を見せられれば、「それは大変だ、子どもたちのために、PTAがある程度お金や労働力をカバーするのはやむを得ない」と思っていたのです。 しかしこの「学校ってお金がないんですよ」を、我々は一体、いつまで言い続けるのでしょうか。戦後20、