最後の観閲式に臨んだ海保YS11。機体には「ありがとうYS11」と書かれている=東京湾・羽田沖で2010年5月29日午後、米田堅持撮影 2010年度中に引退し姿を消すことが決まっている海上保安庁最後のYS11「ブルーイレブン」(LA701号機)が29日、最後の観閲式に臨んだ。小雨交じりの空に「ブルーイレブン」が姿を現すと、見学船上にいた招待客らは、さかんにシャッターを切って、最後の姿を追い続けた。 YS11は政府主導で開発された戦後初の国産旅客機で1962年に試作機が初飛行。64年には東京五輪の聖火を国内各地に運び、戦後復興をアピールした。海保では69年3月に就役して以来、79年までに5機が導入された。 老朽化により09年2月から解役がはじまり、09年12月には、冷戦期にやけどを負ったコンスタンチン君(当時3歳)を緊急搬送した千歳基地(北海道)のYS11「おじろ2号」が解役。最後まで残った