若者を中心に広がる薬物被害。トー横界隈では、市販薬を意図的に過剰摂取「オーバードーズ」が流行っている(写真はTwitterより) 「去年の7月ごろから、急速に『ウンスン』が出回り始めたんです。それ以来、末端価格は上がりっぱなし。ここ10年で最高額になっているんじゃないですかね」 【独占入手】日本に大量に出回る「最新ニセ覚醒剤」実物写真 声を潜めながらそう明かすのは、麻薬密売歴が15年を超える元売人のX氏だ。「ウンスン」とは、ここ1年で急速に広まった「紛いもの」の覚醒剤を指す。摂取しても「うんともすんとも言わない」ことから、その通称がつけられたという。 今、覚醒剤をめぐる状況は大きな転換点を迎えている。一番の変化は末端価格の高騰だ。昨年まで1gあたり3~4万円だった価格が、現在は5~6万円と約1.5倍も急上昇しているという。その背景には、冒頭に紹介した「ウンスン」が、市場に大量流入した影響が